本格イタリア料理レストラン「ボタニカ」

健康志向が高まり、メタボリックシンドローム対策などが注目を集める昨今、レストランではカロリー制限や健康を意識したメニュー開発が盛んに行われている。とはいえ、もともとヘルシーといわれる和食と違って、高カロリー・高糖質なイメージのあるイタリア料理では難しいのでは? ――そんな先入観を覆すのが、東京ミッドタウン内にある本格イタリア料理レストラン「ボタニカ」の低糖質メニュー。シェフ自身がメタボリックと高血糖を克服したという低糖質メニューの内容とその効果をレポートする。

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英国のデザイナー、テレンス・コンラン卿が展開するレストランの日本第1号店「ボタニカ(Botanica)」。洗練された雰囲気と料理が人気だ

50キロの減量に成功!! シェフが実践した糖質制限食のパワー

50キロ減量ですっかりダンディになった阿曽達治シェフ
低糖質イタリア料理を提案したのは、昨年発売された『ミシュランガイド東京2009』でも2ツ星を獲得したイタリア料理の名店「リストランテASO」「アルジェントASO」率いる阿曽達治シェフ。職業柄、食べることが多く、体重増加と血糖値の高さに悩んでいたときに、京都にある高雄病院理事長の江部康二氏の著書『主食を抜けば糖尿病は良くなる!』(東洋経済新報社刊)の糖質制限食に出会った。「江部先生の理論は、糖質を減らせば肉類やアルコールは好きなように摂ってOK、というシンプルなものです。実は、イタリアンはパスタとドルチェを除けば、もともと糖質の少ない料理。『これなら』と思い実践したところ、閉店後の夜中に肉や魚をお腹いっぱい食べていたにもかかわらず、どんどん体重が落ちていきました。それまで実践していたカロリー制限ダイエット法と違い、ストレスから解放されたうえ血糖値などの数値も改善されたので、ぜひ多くの方に紹介したいと思い立ったのです」と阿曽シェフは語る。
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特別に運動はせず、快食しながら3カ月で30キロの減量に成功した新井田光央シェフ。健康診断で「糖尿病になりかけ」と診断された血糖値も正常になったという
人によって向き不向きはあるものの、「糖質を減らしてしばらく経つと、脂質などでエネルギー代謝をするように身体が変化するので、体調不良も起こらない」とのこと。なんと阿曽シェフ、この方法により3年間で50キロの減量に成功したそう。阿曽シェフのすすめで実行した「ボタニカ」の料理長、新井田光央氏はなんと3カ月で30キロの減量に成功。昔の写真と比べると見違えるようにスリムで健康的な2人の姿に、思わず期待が高まった。これは、想像以上かもしれない!?

さて、いよいよ料理を出してもらうことになり、メニューを目にして驚いた。内容は鴨フォアグラのソテー、手打ちタリオリーニを使った生雲丹のカルボナーラ、そしてデザートの盛合せ。かなりヘビーな雰囲気だが、大丈夫なのだろうか!? すると、「カロリーは高いですよ(笑)」と新井田シェフ。「カロリーよりも、問題となるのは糖質です。フォアグラ、カルボナーラの糖質はそれぞれ3.8gと7.4g。ご飯一杯で30g前後の糖質が含まれていることから考えても、かなり低いですよね」。通常、パスタなどの乾麺では100g当たり75g前後の糖質が含まれる。だが、「ボタニカ」のタリオリーニは、小麦を加熱処理することで、糖質の一部を食物繊維に変化させた特殊な小麦を使っているため、100g当たり11gまで糖質が抑えられているという。

実際に食べてみると、フォアグラの濃厚な風味に爽やかなバルサミコソースが絶妙な鴨フォアグラのソテーに、口の中でとろけるようなコクのある絶品カルボナーラと、まさに本格イタリア料理の味わい。独自に開発したという特製手打ちタリオリーニも、まったく違和感なく堪能できた。

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「鴨フォアグラのソテー 甘海老と帆立貝のタルタル バルサミコ風味」(糖質 3.8g 416kcal)

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手打ちタリオリーニ 生雲丹のカルボナーラ仕立て」(糖質7.4g  426kcal)

そして、衝撃だったのがドルチェ。しっとり濃厚なガトーショコラやチーズケーキなど5種類のドルチェとフルーツがついて、なんと糖質は計5.81g。これも、取材中でありながら、低糖質であることなどうっかり忘れてしまうような美味。なぜこれほど低糖質で、満足度の高いドルチェが実現したのだろうか。

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「Botanica 低糖質 ドルチェミスト」(糖質5.81g  501.2kcal)

開発を手がけた阿曽シェフによると、秘密はアミノ酸系甘味料「パルスイート」にあるという。「実験を重ねた結果、糖質の低い甘味料の中でも、甘みの立ち方や後味のよさで最も砂糖に近かったのがパルスイートでした」と阿曽シェフ。低糖質パスタやパン、バターなども自ら開発し、一時はシェフというより科学者のように日々研究に明け暮れたという。「レストランで一番大切なのは、安全な料理を提供することです。お客様に自信を持ってお出しできるよう、パルスイートを製造している味の素さんにも何度も伺い、安全であることを確認しました」。

 

ダイエットや血糖値を気にする男女にはうれしい低糖質メニューだが、「ボタニカ」は低糖質料理専門のレストランではない。メニューを見ると、コースでは前菜からデザートまで好きな皿を選ぶことができ、各料理に糖質量が記されている。

お客の満足度を追及し、メニュー考案に励む新井田シェフ
新井田シェフは「最初にお話した通り、イタリアンはパスタやドルチェ以外はもともと低糖質ですから、前菜やメインは従来と変わらないものをお出ししています。糖尿病を患っている方は、パスタなどで糖質の低いものを選んでいただければ、同席の皆さまとも違和感なく食事を楽しんでいただけます」という。確かに、糖尿病でも特別な日の食事は気兼ねなく楽しみたいもの。しかもいかにも制限がなされた味気のない食事ではなく、贅沢な空間で、おいしい料理が味わえるなら、こんなにうれしいことはない。実際、低糖質のメニューはゲストにも好評で、糖尿病の夫を持つ妻が人づてに「ボタニカ」の評判を聞きつけて来店し、「久しぶりに夫婦で贅沢な食事を楽しむことができました」と涙ぐむようなこともあったという。「レストランは、食事を楽しむためのハレの舞台。お客様に心から満足していただき、喜んでいただきたいという気持ちが、低糖質メニューの実現に繋がりました」と阿曽シェフは話す。

現在、阿曽シェフの監修のもと、低糖質メニューを提供しているのは「ボタニカ」のほか銀座の「アイコニック」、玉川高島屋と日本橋三越内にあるレストラン「代官山ASOチェレステ」の計4店舗。料理だけでなくワインの糖質も計測されているため、スタッフに聞けば低糖質のワインを薦めてくれるという。メタボリックや血糖値を気にする人でも、安心して心から食事を楽しむことができるレストラン。特別な日や大切な人とのディナーに、訪れてみてはいかがだろう。


店舗名
営業時間
11時00分~14時00分, 18時00分~21時00分
定休日
食事の時間
ディナー
住所
    おすすめポイント
    • 〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガーデンテラス4F
  • Tel. 03-5413-3282
  • Fax. 03-5413-0664
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  • 本格イタリア料理レストラン「ボタニカ」

    By on 2014年5月16日

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